2025.11.19| コラム
受け口の矯正は8歳が分岐点!成長期にできる治療と将来のリスクとは?

「受け口かもしれない」「8歳頃までに矯正を始めるべきなの?」――そんな不安を抱えている保護者の方は少なくありません。受け口(下顎前突、反対咬合)は、見た目だけでなく噛み合わせや将来の骨格バランスにも影響しやすく、放置するほど治療が複雑になりやすい症状です。特に8歳前後は、乳歯から永久歯へと移り変わり、顎の成長のピークを迎える大切な時期です。適切なタイミングで矯正を検討することで、将来的な外科的矯正(手術)のリスクを下げられる可能性があります。
本記事では、「受け口 矯正 8歳」というテーマに沿って、8歳のお子さまにどんな治療選択肢があり、どこまで改善が期待できるのかを丁寧に解説します。今まさに判断に悩まれている方が、次に“何をすべきか”を明確にできる内容となっています。
目次
受け口(下顎前突)とは~8歳で気づくべきサイン~
受け口(下顎前突)は、下あごが上あごより前に出てしまう噛み合わせを指し、見た目だけでなく発音・咀嚼・顎の成長バランスにも影響することがあります。8歳は、永久歯が生えそろい始め、顎の成長のピークを迎える重要な時期。この段階で現れるサインを見逃さないことが、将来の治療方針を大きく左右します。
たとえば「前歯が逆に噛んでいる」「下あごだけが前に見える」「横顔がしゃくれて見える」などは典型的な受け口の兆候です。このようなサインに早めに気づければ、成長期を利用した矯正が行え、成人後に外科的矯正(手術)が必要になる可能性を下げられるケースもあります。
ここからは、受け口の定義、8歳児に多い見た目の特徴、放置した場合のリスクについて、さらに具体的に解説していきます。
受け口の定義と特徴
受け口(下顎前突)とは、下あごが上あごより前方に位置し、前歯が“逆”に噛み合う状態を指します。見た目の問題だけでなく、あごの骨格そのものに原因があるケースと、歯の位置だけがずれているケースがあり、どちらかによって治療方針が大きく変わる点が特徴です。
骨格的な受け口の場合、上あごの成長が弱い/下あごの成長が強いといったバランスの乱れが背景にあり、成長期に入るほど差が開いていく傾向があります。歯列だけの受け口であっても、放置すると骨格が後から影響を受けてしまうこともあり、早期の見極めが非常に重要です。
「見た目のしゃくれ」「噛み合わせが逆」「横顔のバランスが気になる」などのサインは、骨格的な問題を示す可能性があります。特に8歳前後は、今後の顎成長を正しく判断する分岐点。成長を活かした矯正介入ができるかどうかを見定めるうえでも、正確な診断が欠かせません。
8歳児に見られる典型的な症状・見た目のサイン
8歳前後のお子さまでは、受け口(下顎前突)の特徴がより明確にあらわれやすくなります。乳歯から永久歯への生え変わりが進み、顎の成長方向も安定してくるため、「何かおかしいかも?」というサインが日常の中で見つけやすくなる時期です。
代表的なサインとしては、次のようなものがあります。
- 下あごだけが前に出て見える
横から見ると、上あごよりも下あごが強調され、口元のバランスに違和感が出やすくなります。 - 前歯が“逆”に噛んでいる(反対咬合)
本来は上の前歯が下の前歯に軽くかぶさる形が正常ですが、受け口では逆になるため、見た目でも気づきやすいポイントです。 - 食事で噛みにくい・前歯でかみ切りにくい
噛み合わせが反対のため、日常の咀嚼に不便さを感じることがあります。
これらのサインは、骨格的な要素がある場合は今後の成長とともに強くなる可能性があります。だからこそ、8歳の段階で気づくことは大きなメリット。早期の正確な診断が、治療方針の幅を広げる鍵となります。
受け口が放置された場合のリスク
受け口(下顎前突)を8歳の段階で見つけても、「まだ様子を見てもよいのでは?」と迷われる方は多くいらっしゃいます。しかし、成長期に適切な対策を行わない場合、将来的に以下のようなリスクが高まることがあります。
まず、顎の骨格バランスがそのまま固定されてしまう点が大きな問題です。前歯の噛み合わせが反対であることで、下あごの成長をより促進してしまい、骨格のバランスが改善することはありません。
また、噛み合わせのズレによって、咀嚼効率の低下・発音のしにくさ・顎関節への負担など、機能面での不調が積み重なることも。見た目の問題も強くなりやすく、自信の低下につながることもあります。
さらに、骨格的なズレが大きくなると、歯だけでは改善できず、成長終了後に外科的矯正(手術)を選択せざるを得ないケースも出てきます。手術が必要かどうかは成長のピークを過ぎてからの最終判断であるため、早期に専門的な治療方針を決めておくことに大きな意味があります。
これらのリスクを回避するには、8歳という成長段階での気づきと、適切な矯正判断が欠かせません。
8歳という時期がなぜ重要か~骨格成長と矯正のタイミング~
「受け口 矯正 8歳」という組み合わせが特に重要視されるのは、ちょうどこの年齢が、**顎の成長方向をコントロールできる“最後の大きなチャンス”**にあたるためです。8歳頃は上あごの成長がまだ成長途中であるため、成長を利用した骨格の治療の選択肢が残されている時期です。ここで受け口の兆候がある場合、早期矯正を行うことで骨格のバランスを整えやすくなります。上あごの成長は10歳頃に止まってしまうため、10歳までにまだ2年以上の猶予がある、8歳もしくは8歳よりも前に治療を開始することが大切になります。
逆に、成長が進む10〜12歳以降になると、顎の位置がある程度固定され(上あごの成長が止まってしまいます)、歯の移動だけでは対応が難しくなるケースも多いです。特に骨格性の受け口は、放置すると将来的に外科的矯正(手術)が必要となる可能性が高まります。
8歳の段階で正しく診断できれば、
・成長を味方にした治療が可能
・将来的な矯正治療の負担を軽減できる可能性が高い
・成人後の手術リスクを下げられる
といった大きなメリットが得られます。
ここからは、顎の成長の流れ、成長期矯正のメリット、当院が考える8歳での治療判断について、さらに細かく解説していきます。
骨格成長の流れ(乳歯→永久歯・顎の成長)
8歳前後は、乳歯から永久歯へと大きく入れ替わり、同時に顎の骨格が急速に発育していく時期です。一般的に、上あごは比較的早く成長が進み、下あごは思春期に向けて長く成長を続けるという特徴があります。この成長スピードの差が、受け口(下顎前突)の10歳以降の悪化に深く関わっています。
乳歯列の頃に軽度の反対咬合があっても、上あごの発育をしっかり手助けすれば改善することが多々あります。しかし、8歳の段階で前歯が明確に逆に噛んでいる場合は、骨格のアンバランスが顎の成長によってさらに強まる可能性が高いと考えられます。
また、永久歯が生えるスペースが不足していると、歯の位置だけでなく、咬合のズレが骨格に影響を与えることもあります。顎の成長と歯の位置関係は密接に連動しており、どちらかが崩れるともう片方にも影響が及びます。
このため、8歳前後での成長状況を把握するには、
・レントゲン(セファロ)による骨格分析
・永久歯の萌出状況の確認
・顎の成長や咬合の評価
といった精密な診査が欠かせません。成長の「今」と「これから」を正しく予測することで、最適な治療開始時期を見極めることができます。
成長期を活かした矯正のメリット
成長期は、顎の骨がまだ成長途中で、上下の顎のバランスをコントロールしやすい貴重な時間です。
8歳頃から始める早期矯正の最大のメリットは、上あごの発育を促し、下あごの前方成長を抑制するサポートができるという点です。これは成人になってからでは行えない治療で、成長期ならではの大きな利点です。また、適切なタイミングで歯列・噛み合わせを整えることで、顎のズレが進行するリスクを減らすことができます。
さらに、早期治療によって、
・将来の外科的矯正(手術)の回避につながる
・中学生以降の本格矯正がスムーズになる
・咀嚼や発音などの機能面が改善しやすい
といった追加メリットも期待できます。
もちろん全てのお子さまに積極的介入が必要なわけではありませんが、成長期にどう変化するかを評価できるのは、まさにこの年齢の特権。だからこそ「受け口 矯正 8歳」というキーワードが重要になるのです。
当院で考える「8歳で始める矯正」のポイント
8歳という時期は、受け口(下顎前突)の治療において「介入するか、慎重に経過を見るか」を見極める重要な分岐点です。当院では、成長期の矯正を最大限に活かすため、まず 骨格・歯列・習癖の3つの視点 から精密に分析します。
まず行うのは、レントゲン(セファロ)による骨格評価です。これにより、上あごと下あごの位置関係、成長方向、ズレの大きさを具体的に把握できます。さらに、永久歯の萌出状況や歯列の幅を調べ、どこに問題があるのかを明確にします。ご家族や親戚に受け口の方がいるのかも大事な視点なので、見逃さないように重視しています。
そのうえで、
・今すぐ矯正介入をすべきか
・成長を観察しながら適切なタイミングを待つべきか
・将来的に本格矯正や外科的矯正の可能性がどれほどか
といった判断を、保護者の方と共有しながら丁寧に説明します。
特に、受け口 矯正 8歳 の段階で治療方針を決めることで、将来の選択肢を大きく広げられるのが当院の考え方です。8歳を「ただの子どもの矯正」ではなく、「未来の骨格バランスを整える起点」として捉え、過不足のない治療計画をご提案しています。
治療方法の選択肢~8歳からできる矯正アプローチ~
8歳のお子さまに対して行える受け口(下顎前突)の矯正には、いくつかの選択肢があります。ポイントは、骨格的な問題・歯列の問題・家族歴の問題を総合的に見極めること。この年齢は成長の伸びしろが大きいため、適切な治療を選べば将来の外科的矯正(手術)のリスクを下げることも期待できます。
治療には、歯や顎に直接アプローチする矯正装置を使います。また、すぐに装置を使うべきとは限らず、成長の流れを見極めながら「今が介入のベストタイミングかどうか」を判断するケースも多くあります。
ここでは、8歳から始められる主なアプローチとして、①マウスピースや矯正装置を用いた早期治療、②定期観察による成長判断の2つに分類し、それぞれの特徴と役割を解説します。
マウスピース・矯正装置を用いた小児矯正
8歳頃の受け口(下顎前突)に対しては、上あごの成長を促したり、下あごの前方への成長をコントロールしたりできる矯正装置を活用します。大人の矯正と違い、骨格の成長を味方につけられる点が大きなメリットです。
代表的な装置としては、以下のようなものがあります。
- フェイスマスク(上顎前方牽引装置)
顔の外側にセットするタイプの装置で、上あごを前方へ成長誘導する目的で使用します。骨格性受け口に特に有効です。 - マウスピース型矯正装置(プレオルソなど)
歯並びの誘導だけでなく、舌の位置や筋肉のバランス改善にも役立つため、軽度の受け口に用いられることがあります。 - 機能的矯正装置(FKO など)
下あごの動きや位置を調整し、噛み合わせのズレを整えるタイプの装置です。
これらの装置は、受け口の「原因」に応じて選択することが重要です。単に前歯が逆に噛んでいるだけではなく、上あご・下あごの骨格バランス、永久歯の位置、日常の習癖を合わせて総合的に診断したうえで、最適な装置を決めていきます。
定期観察と成長判断、手術回避に向けたステップ
受け口(下顎前突)の治療では、「今すぐ装置をつけるべきか」「成長を見ながら最適なタイミングを待つべきか」の見極めが非常に重要です。8歳は成長の伸びしろが大きい一方で、骨格の方向性が見え始める時期でもあるため、定期観察を通して成長の“変化”を正確に捉えることが、将来の手術回避につながる大きな鍵になります。
当院では、
・顎の成長方向の変化
・上下のあごの位置関係
・永久歯の萌出状況
・習癖の改善度
をレントゲンを定期的に撮影しながら詳細にチェックし、成長の「ズレ」が広がっていないかを継続的に観察します。
必要に応じて、セファロ(頭部X線規格写真)を用いて骨格の変化も解析します。これにより、
・今は経過観察でよいのか
・治療介入のタイミングはいつか
・外科的矯正(手術)を避けられる可能性はあるか
といった判断がより精密になります。
成長のピークを過ぎてからでは、骨格の位置を変えることが難しくなり、成人後に手術を検討しなければならないケースもあります。だからこそ、8歳からの定期観察は「未来の選択肢を広げるステップ」として不可欠なのです。
成長が終わるとどうなるか~手術(外科的矯正)との関係~
受け口(下顎前突)の治療方針は、成長が続いているか・成長が終わったかで大きく変わります。特に「受け口 矯正 8歳」というテーマが重要なのは、成長期にしかできない治療が多く、逆に成長が終わってしまうと“手術を含む外科的矯正”が選択肢に入ってくるためです。
一般的に、上あごの骨格成長は 8歳ごろにピークを迎え、10歳前後に終わる といわれています。成長が止まると、歯だけを動かす矯正では骨格的なズレを補えないため、「骨を動かす手術」が必要になるケースが現実的に出てきます。
つまり、成長が残っている8歳の段階で状況を正しく把握し、骨格のズレを最小限に抑えておくことは、将来の手術リスクを下げる最後の大きなチャンスです。
ここからは、外科的矯正とは何か、なぜ成長期を過ぎると手術が必要になるのか、そして当院がその判断にどう向き合っているのかを詳しく解説します。
顎変形症と外科的矯正治療とは何か
外科的矯正治療とは、顎の骨そのものの位置や形を手術によって改善し、噛み合わせと顔貌の調和を整える治療です。これは通常の矯正治療(歯を動かす矯正)とは目的も方法も異なり、骨格に問題がある場合にのみ必要となる特別な治療です。
外科的矯正を行うには、「顎変形症(がくへんけいしょう)」という診断が必要となります。顎変形症にはいくつかタイプがありますが、代表的なものは以下の4つです。
- 受け口(下顎前突)
- 出っ歯(上顎前突)
- 顎のズレ(偏位)
- 開咬(かいこう)
これらはいずれも骨格の成長方向や位置関係が大きくずれているため、歯だけの移動では噛み合わせを整えられません。そのため、手術で骨の位置を修正し、矯正治療で微調整を行うという治療プロセスになります。
外科的矯正の手術は、一般的に 18歳以上で行われることが多く、成長が止まってからでなければ適用できない という特徴があります。つまり、成長期の子どもには行えない治療です。この点が、小児期の矯正戦略と大人の矯正戦略が大きく異なる理由のひとつです。
なぜ成長期を過ぎると手術が選択肢になるのか
成長期を過ぎると外科的矯正(手術)が必要になる背景には、**「骨格の位置は成長が終わると変えられない」**という医学的な理由があります。矯正治療で動かせるのは基本的に“歯”であり、顎の骨そのものを前後・左右・上下に動かすことは、成長終了後の矯正では不可能に近いからです。
特に受け口(下顎前突)の場合、上あごの成長不足や下あごの成長過多が原因になっていることが多く、思春期以降に差が大きくなりやすい傾向があります。中学生〜高校生になると、上下の顎の位置関係がほぼ固定され、歯の角度や位置を調整しても、骨格的なズレは解消できないケースが増えてきます。
その結果、
・噛み合わせが安定しない
・見た目のバランス改善が難しい
・機能面(咀嚼・発音)への影響が残る
といった問題が解決しきれず、「骨を正しい位置に動かす必要がある」という判断につながります。
つまり、成長が終わった後に骨格性の受け口を本質的に改善しようとすると、手術を含む外科的矯正が現実的な選択肢になるのです。
だからこそ、8歳前後の成長が残っているうちに、骨格のズレを最小限に抑える矯正を行うことが、将来の大掛かりな治療を避ける重要なポイントとなります。
当院が手術を伴う矯正を行わない理由と、手術を考えるべきかどうかの判断指針
当院では外科的矯正治療そのものは行っていません。しかし、これは「手術に対応できない」という意味ではありません。むしろ、大阪大学歯学部附属病院の矯正科で多数の外科的矯正治療に携わってきた経験があるため、手術が必要となるケースの特徴や治療過程を深く理解していることが大きな強みです。
外科的矯正を院内で行わない理由は、
・手術が必要かどうかの判断をより客観的に行うため
・お子さまの成長段階に応じて“手術を避けるための選択肢”を最大限に模索するため
といった点にあります。
手術を検討すべきかどうかは、以下のようなポイントで判断します。
- 骨格のズレが大きく、成長期の矯正だけでは改善が難しいか
- 成長の傾向が顕著で、中学生以降にズレが拡大すると予測されるか
- 噛み合わせや発音など、日常生活への影響が大きいか
- 見た目(顔貌)への影響が強く、本人の希望があるか
初診の段階でも、当院では可能な限り
・今できる治療の選択肢
・成長後に起こりうる変化
・手術の有無でどう結果が異なるのか
といった点をわかりやすく説明し、保護者の方の不安を解消することを大切にしています。
手術はあくまで「最後の選択肢のひとつ」であり、その必要性はお子さまによって異なります。迷ったときこそ、早めの相談で将来の選択肢を広げていただきたいと考えています。
当院の差別化ポイント~安心して相談できる環境~
「受け口 矯正 8歳」というタイミングでどんな判断をすべきかは、お子さま一人ひとりの成長スピードや骨格の特徴によって大きく異なります。当院では、その“個性”を正確に見極めるために、専門性と経験に基づいた診断・説明体制を整えています。特徴は大きく3つ。大学病院レベルの診断力、丁寧で分かりやすい初診相談、そして治療選択につながる院内情報の提供です。
8歳という成長段階は、矯正治療を始めるかどうかの分岐点であり、将来の手術リスクを左右する可能性もあります。そのため、保護者の方が安心して判断できるよう、治療の“今すぐ必要なこと”と“将来起こり得ること”の両面を丁寧に伝えることを重視しています。
ここでは、当院の持つ強みを3つの視点から詳しくご紹介します。
大阪大学歯学部附属病院での症例経験を活かした診断力
受け口(下顎前突)の診断では、「歯並びの問題なのか」「骨格の問題なのか」「その両方なのか」を正確に見極めることが何より重要です。当院では、大阪大学歯学部附属病院の矯正科で数多くの外科的矯正症例に携わった経験をもとに、骨格分析・成長予測・治療計画立案の精度に自信を持っています。
骨格のズレがどの程度か、成長とともにどの方向に変化するか、将来的に手術が必要になる可能性はどれほどか──これらを専門的に判断できることが、受け口治療において大きな強みとなります。特に8歳というタイミングでは、成長の伸び方を正確に捉えることで、
・早期矯正が有効か
・いつ介入すべきか
・経過観察で十分か
といった判断がクリアになります。
さらに、外科的矯正が必要なケースとそうでないケースの“分岐点”を熟知しているため、将来の治療見通しを保護者の方に具体的にお伝えできます。「今どうすれば、将来の選択肢を広げられるか」を見据えた診断こそ、当院が提供できる価値です。
初診相談で「今できる選択肢」と「将来の可能性」を丁寧に説明
受け口(下顎前突)の治療を検討する8歳前後のお子さまに対して、保護者の方が最も不安に感じやすいのは、
「今やるべきなのか」
「まだ様子を見てもいいのか」
「将来、手術になる可能性はあるのか」
という“判断の難しさ”です。
当院では初診相談の際、現在の骨格や歯列の状況だけでなく、これから起こり得る成長の変化まで含めて丁寧に説明します。
・今できる治療の選択肢
・治療しない場合に起こり得るリスク
・成長後に予測される骨格変化
・手術の必要性が生じるケース
といった“未来の可能性”をできるだけ具体的に共有します。
また、矯正治療はご家庭の生活スタイル、学校生活、本人の負担にも影響します。そのため、治療のタイミングや装置の選び方についても、保護者と一緒に最適解を考える姿勢を大切にしています。
「とりあえず矯正しましょう」でも「様子を見ましょう」でもなく、
“なぜその判断なのか”を納得していただける説明
を重視していることが、当院ならではの安心ポイントです。
当院では、受け口(下顎前突)をはじめとした骨格性の不正咬合に対して、適切な診断と治療を行うためのメニューを複数ご用意しています。8歳のお子さまの場合は、小児矯正の範囲でできることと、今後必要になる可能性のある本格矯正の区別が特に重要になります。
そのため、初診相談の後は、お子さまの状態に合わせて
・小児矯正(Ⅰ期治療)
・本格矯正(Ⅱ期治療)
・顎の成長に関する経過観察
など、どのステップが最適かをわかりやすくご案内いたします。
「どんな装置を使うの?」「どこまで治せるの?」といった疑問の解消にも役立ちます。治療選択を急かすことはなく、必要な情報を整理したうえで、安心してご検討いただける環境づくりに努めています。
よくある質問(Q&A)~8歳児の受け口矯正で気になること~
8歳のお子さまの受け口(下顎前突)に関する相談では、保護者の方から寄せられる疑問がいくつか共通しています。成長期であるこの年代は、治療の選択肢が広がる一方で「何を基準に判断すればいいのか」が分かりにくい時期でもあります。
ここでは、特に多い質問を3つ取り上げ、矯正専門の視点からわかりやすく回答します。治療開始のタイミングや矯正中の注意点、将来の手術の可能性など、気になるポイントを整理することで、ご家庭での判断に役立てていただければ幸いです。
8歳で矯正を始めたら何が変わる?
8歳という時期に受け口(下顎前突)の矯正を始める最大のメリットは、成長を利用して骨格のズレを改善できる可能性が高いという点です。具体的には、上あごの成長を促したり、下あごの過度な前方成長を抑えたりと、骨格に対してアプローチできる治療ができるのは、この年代ならではの特権です。
その結果、
・将来的な外科的矯正(手術)の回避、軽減につながる
・中学生以降の本格矯正がスムーズになる
・噛み合わせや発音が改善しやすい
・見た目のバランスが整いやすくなる
といった、長期的なメリットが期待できます。
反対に、成長が落ち着く10〜12歳以降になると、骨格に働きかける治療の幅が狭くなり、歯の位置の調整だけで受け口をカバーしなければならないケースが増えてきます。そのため、結果として成人後に手術を含む外科的矯正が必要になる可能性が高まることも。
つまり、**8歳での矯正は“できる治療の幅が最も広く、将来の選択肢を最大限に残せる段階”**と言えます。
矯正中に気をつけることは?
8歳のお子さまが受け口(下顎前突)の矯正を進めるうえで大切なのは、装置の使い方です。治療効果を最大限に引き出すためには、医院での処置だけでなく、家庭での協力が欠かせません。
まず、矯正装置を使用する場合は、決められた装着時間を守ることがとても重要です。特にマウスピース型装置や顎外装置(上顎前方牽引装置など)は、装着時間によって効果が大きく変わります。つけ忘れや装着時間の不足は、治療期間の延長や目標達成が難しくなる原因になります。
さらに、食事や歯みがきの習慣にも注意が必要です。また、装置の破損や虫歯のリスクを避けるためにも、丁寧な歯みがきが欠かせません。
定期的な通院では、成長の変化や歯並びの動きを細かくチェックしながら、必要な調整を行います。治療の成功には、お子さま・ご家族・歯科医院が一緒に取り組む姿勢が何より大切です。
手術になったらどうなる?費用や通院は?
受け口(下顎前突)が大きく、成長期の矯正では改善が難しいと判断された場合、成人後に**外科的矯正(手術)**を検討することがあります。とはいえ、「手術」と聞くと不安に感じる保護者の方も多いでしょう。ここでは、治療の流れと一般的なイメージをわかりやすく整理します。
まず、外科的矯正は 顎変形症の診断が必要で、骨格そのものに大きなズレがある場合に適用されます。手術は通常、**18歳以降(成長終了後)**に行われ、上顎・下顎、あるいは両顎の骨を適切な位置へ移動させることで噛み合わせと顔貌のバランスを整えます。
手術を前提とした矯正の流れは、
- 術前矯正(噛み合わせを整えるための矯正)
- 顎の骨を動かす外科手術
- 術後矯正(細かな最終調整)
という3段階で進みます。期間としては 2〜3年程度かかることが多く、大学病院などの専門機関と連携しながら進めます。
費用については、顎変形症と診断され外科的矯正が適応される場合、保険適用となるケースが多いため、一般的な自費矯正とは費用体系が異なります。ただし、具体的な金額は医療機関や治療内容によって個別に変わります。
重要なのは、「手術=すぐに決断しなければならないもの」ではないということです。現在の状態と将来の変化を正しく理解し、本当に必要かどうかを専門的に判断するプロセスが欠かせません。当院では、手術を行わない立場だからこそ、客観的にメリット・デメリットを説明し、ご家庭が納得して判断できるようサポートしています。
まとめ:8歳の「気づき」が将来の選択肢を広げる
受け口(下顎前突)は、見た目だけでなく噛み合わせや骨格の成長に深く影響を与えるため、**「受け口 矯正 8歳」**というタイミングは非常に大切な意味を持ちます。8歳は、上あご・下あごの成長方向が明確になり始め、矯正治療で介入できる幅がまだ広く残されている時期。早期に適切な判断を行うことで、将来の外科的矯正(手術)の可能性を下げられるケースも少なくありません。
この記事では、受け口の定義とサイン、成長期矯正のメリット、治療方法の選択肢、成長終了後に手術が必要になる理由、そして当院が提供する専門的なサポートについて詳しく解説しました。どの段階においても重要なのは、現在の状態を正しく把握し、未来を見据えた治療計画を立てることです。
「このまま様子を見て大丈夫?」「手術になるかもしれない?」そんな不安が芽生えた時点で、すでに大切な第一歩を踏み出しています。お子さまの今の成長を“未来の笑顔につなげるためのチャンス”として、どうぞお気軽にご相談ください。
丁寧なカウンセリングで、今できる最適な選択肢をご提案いたします。
この記事の監修者情報
吉田 尚起
日本矯正歯科学会認定医
院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。
自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。
歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。
