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永久歯を抜く必要性が低くなる
床矯正の最大のメリットは、顎の発育を促せる点です。発育が遅れている顎骨の幅を広げたり、歯列を拡大したりすることで、永久歯をきれいに並べるのに必要なスペースが確保されます。その結果、健康な永久歯を抜かずに正常な歯並びや噛み合わせを獲得できる可能性が高まります。お子さまにとって健康な永久歯を抜かずに済むことは、何にも代えがたい大きなメリットとなります。
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幼稚園や学校でつけなくても良い
床矯正は1日10時間以上装着すれば良いため、必ずしも幼稚園や学校でつける必要はありません。周りの友達に気づかれずに歯並びを治療できることは、お子さまのストレスの軽減につながります。
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食事がしやすい
小学生は、全身の発育はもちろんのこと、食育という観点でも重要な時期となります。この時期に食事への制限がかからないことはとても有益です。床矯正なら装置を外した状態で食事ができます。
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歯磨きしやすい
床矯正装置は、歯磨きの際にも取り外せます。そのため、普段通りの歯磨きが行えて、磨き残しも少なくなります。それに伴いむし歯や歯周病になるリスクも低下します。
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痛みが出にくい
床矯正は、顎骨が発育する力を利用する治療法なので、通常の矯正治療と比較して痛みが出にくいです。ワイヤーやブラケットが粘膜を傷つけるようなトラブルも起こりません。
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お子さまの協力が不可欠
お子さまが床矯正の必要性を理解していないと、装着を怠る可能性が高くなります。1日10時間以上という装着時間を守れない場合は、適切な矯正効果が得られず、治療も成功しないことがあります。
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歯並びを細かく整えることはできない
床矯正に期待できるのは、顎や歯列の拡大です。デコボコに乱れた歯並びを細かく整えることはできません。ケースによっては、一部の歯の方向がズレたり、歯列の部分的な乱れが生じたりするリスクを伴います。
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将来的に抜歯が必要になることもある
骨格的な異常が大きい症例では、床矯正による顎の拡大だけで根本的な問題を取り除けないことがあります。その場合は、2期治療で抜歯が必要になるかもしれません。
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後戻りすることがある
床矯正は、歯列矯正よりも後戻りが起こりにくい治療法ですが、口腔周囲筋の使い方に問題があったり、悪習癖が治らなかったりすると、後戻りが起こりえます。当院ではこうした床矯正後の後戻りを防ぐために、お口周りの筋肉を鍛え、悪習癖を取り除くMFT(口腔筋機能療法)を行っています。