2025.11.21 矯正相談集

「お口ぽかんと前歯のすき間が気になる…」とご相談いただいたM.Oさん(5歳・男の子)のケース

「口がぽかんと開いていることが多い」「前歯のすき間が気になる」

幼児期のお口周りのクセや歯並びで不安を感じている親御様は少なくありません。

今回は、「前歯のすき間」や「口呼吸ぎみ」を心配されて来院された5歳の男の子、M.Oさん
との初診相談時のやり取りをご紹介します。

まだ乳歯列の時期で本格的な矯正治療は行わない年齢ですが、
“今の時期だからこそできること” をお伝えしつつ、
将来の歯並びや噛み合わせの土台づくりとして重要なポイントもお話ししました。

患者様情報

年齢5歳
性別男性

初診時の画像診断

上下の歯並びにわずかにガタガタがあります。

普段からお口がポカンと開きやすいとのことでした。

ご相談のきっかけ

お母さまからは、

  • 「前歯のすき間が気になる」
  • 「口がぽかんと開いていて心配」

など、歯並び以外にもお口のクセについても気になる点があるとご相談いただきました。以前ほかの歯科医院でも軽く矯正の話を聞いたことがあるものの、詳しい説明はまだ受けておらず、「5歳でも何かできるのか?」というお気持ちで当院に来院されたとのことでした。

患者様との実際のやり取り

はじめまして。今、一番気になっているところを教えてもらっていいですか?

前歯のすき間と、口がぽかんと開いてしまうところが心配で…。

5歳の時期に“すきっ歯”なのはむしろ正常で、これから大きな永久歯が生えてくるスペースがあると思ってください。

そうなんですね…!すき間があるとダメなのかと思っていました。

いえ、むしろスペースがある方が理想です。
ただし、“口がぽかん”となりやすいのは、歯並びというより 舌や唇の筋肉の使い方 が原因のことが多いんです。

たしかに…アレルギーが少しあって、鼻が詰まりやすいこともあります。

そういった背景も含めて、お口を閉じるためのトレーニングが有効です。
この年齢では、歯を動かす矯正より、口周りの機能を整える治療(MFT) が非常に効果的なんですよ。
同時にプレオルソ”という装置を併用します。これは、舌の位置を覚えさせる、口を閉じる力(口輪筋)を鍛える、顎の幅を少し広げるといった効果があります。5歳はちょうど適齢期です。

広げる必要ってありますか?

現状の乳歯列は比較的良い状態です。ただ、ややスペースが足りなさそうなので、
“軽く広げておく”ことで将来のガタつきを防げる可能性が高いです。
大掛かりなものではなく、プレオルソでできる範囲で十分だと思います

なるほど…。早すぎたりしませんか?

早すぎることはありません。プレオルソは“歯を本格的に動かす治療”ではなく、成長期の土台づくり です。
また、うまくいけばその後の矯正が不要になったり、軽く済んだりすることもあります。
また“お口ぽかん”が改善すると鼻呼吸がしやすくなる、将来の歯並びが崩れにくくなる、姿勢や睡眠の質にも良い影響が期待できます。

確かに、口が閉じられるようになるのは良さそうですね。
ぜひ前向きに考えたいです。

まとめ

M.Oさんのケースでは、
・「噛み合わせや歯並びそのものは乳歯列として良好な状態であること」
・一方で「お口ぽかん(口唇閉鎖不全)」や舌・口唇の使い方に課題があり、将来的な歯並びや口呼吸のリスクを軽減するために、プレオルソを用いた機能面へのアプローチが有効であること
という相談結果になりました。

今回の診察では、見た目としての「前歯のすき間」や「乳歯の少し詰まった感じ」といった部分だけでなく、
乳歯列での奥歯のかみ合わせが良好であること、前歯のすき間は将来生えてくる永久歯のスペースとしてむしろ望ましいこと、
そして本質的な課題は「歯並び」そのものではなく、「口が開きやすいこと」「舌や唇の筋肉バランス」といった機能面にあることをお話ししました。
そのうえで、舌の位置づけや口唇閉鎖力のトレーニングを兼ねたプレオルソの役割や効果、
今後の永久歯への生え替わりの経過を見ながら、小児矯正への移行を検討していく流れについても多角的なご説明を行いました。

小児期の治療では、成人矯正のように「歯をきれいに並べる」こと以上に、
顎の成長・舌の位置・呼吸様式など、将来の歯並びと噛み合わせの土台になる部分を整えることがとても重要です。
特にM.Oさんのように、骨格的・咬合的には大きな問題がなく、機能面の改善余地が大きいケースでは、
早期にプレオルソやお口のトレーニングを取り入れることで、無理なく将来のトラブルを予防していくことが可能です。

お子さまの「お口ぽかん」や、「このままの歯並びで大丈夫かな」といった不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
現在の状態と将来の成長を踏まえたうえで、ご家族にとって無理のない最適な方法を一緒に考えていきましょう。


この記事の監修者情報

吉田 尚起

日本矯正歯科学会認定医

院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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