2025.11.25| 矯正相談集
「前歯のガタつきと出っ歯傾向が気になる…」とご相談いただいたR.Kさん(6歳・男の子)のケース
「小学校入学前後のお子様から増えてくるご相談のひとつに、
「前歯がガタガタしてきた」「出っ歯っぽく見える気がする」といった歯並びの不安があります。
今回は、内覧会にお越しいただいたことをきっかけに、「上も下も前歯がガタついてきた」「前歯が1本前に出ているのが気になる」とご来院された6歳の男の子、R.Kさんとの初診相談時のやり取りをご紹介します。
乳歯から永久歯へと移行しはじめる“生え替わりの時期”だからこそ必要な、
歯が正しく生えそろうための環境づくりについてお伝えします。
患者様情報
| 年齢 | 5歳 |
| 性別 | 男性 |
初診時の画像診断



上下の前歯の歯並びにガタガタがあります。
右上の前から1番目の歯が大きく前に出ています。
ご相談のきっかけ
「前歯が前に飛び出て見える」「全体的にガタガタしてきた気がする」とのことで、お父様・お母様と一緒にご来院されました。
「まだ矯正って早いのかな?」
「このまま様子を見ていて大丈夫なの?」
そんな不安をお持ちだったとのことです。
内覧会でプレオルソについて少しお話したことがあり、今回はしっかり診てもらいたいということでご相談くださいました。
患者様との実際のやり取り
こんにちは。今日はどんなところが気になっていますか?
前歯がガタガタしてきて、1本だけ前に出てきています。出っ歯っぽく見えるのも心配で…。
拝見すると、確かに上の前歯が1本だけ前に位置していて、下の歯もスペースが足りずガタついています。
今後もっと大きな永久歯が生えてくるので、このままだとさらに重なりが強くなる可能性があります。
この年齢だと、もう矯正って始めた方が良いんですか?
6歳は、本格的な“ワイヤーの矯正”をする年齢ではありませんが、
“歯がきれいに並ぶためのお口の準備(環境づくり)”を始めるのには、とても良い時期です。
まだ乳歯が多いですが、レントゲンを見ると大きな永久歯が順番待ちをしている状態なので、今のうちに“生えてくるスペース”を作ってあげることも重要になってきます。
今できるのは“準備”なんですね。本格的な矯正じゃないと意味がないのかな、と思っていました。
いきなり本格矯正をしても、まだ乳歯が多いので効率が良くありませんし、二度手間になってしまうこともあります。
そこで役に立つのが、以前少しお話ししたプレオルソというマウスピース型の装置です。
プレオルソって、寝るときにつけるものですよね?どんな効果があるんでしょうか?
はい、柔らかい素材でできた既製品のマウスピースで、
歯列の幅を少し広げて“歯が並ぶ枠”を整える
舌の位置を正しい場所に誘導する(上あごのスポットの位置)
お口ポカンになりやすいお子さんの唇の筋肉のトレーニングになる
軽い出っ歯傾向を和らげる
といった効果が期待できます。
プレオルソだけで全部きれいに整うんでしょうか?
プレオルソはあくまで“環境づくり”の装置なので、
100点満点の歯並びの仕上がりを目指すものではありません。
今よりはガタつきは減って、
前に出ている歯も内側に入り、歯列の形も整っていきます。
そのうえで、生え変わりが進んだ8〜9歳頃にもう一度状態を見て、
必要であれば“子どもの本格矯正(ワイヤーやマウスピース矯正)”を検討していく流れになります。
なるほど。まずは生え変わりの準備をしておいて、あとで必要なら本格矯正という段階なんですね。
その通りです。
今の年齢で“何もせずに8〜9歳まで待つ”という選択もありますが、
今すでにガタつきの兆候と出っ歯傾向が出てきているので、
個人的には、今できること(プレオルソ)を始めてあげるメリットは大きいと考えています。
わかりました。検査の予約をとって帰ります。
まとめ
R.Kさんのケースでは、
・「上顎前突傾向(軽い出っ歯)」「上下の前歯のガタつき」に対して、プレオルソによる“成長期の環境づくり”が効果的であること
・将来的に永久歯がすべて生え揃った際、
本格的な小児矯正へ進むかどうかは、8〜9歳時点の骨格の成長と歯列の発育を見極めて判断することが重要であること
という相談結果になりました。
今回の診察では、見た目の「前歯の突出」だけでなく、
これから生えてくる永久歯のスペース不足や、上顎の成長に伴う出っ歯傾向、
さらに将来的に必要となる小児矯正とのつながりまで、
成長を踏まえた多面的な説明を行いました。
幼少期の矯正では、まず“正しく生える土台を整えること”が重要です。
R.Kさんのようなケースでは、プレオルソで歯列の幅や舌の位置を整えることで、
将来の歯並びを無理なく安定させる準備ができます。
お子様の口元や噛み合わせで気になる点があれば、
ぜひ一度ご相談ください。成長に合わせた最適な治療方法をご提案します。
この記事の監修者情報
吉田 尚起
日本矯正歯科学会認定医
院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。
自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。
歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。
