2026.4.10 矯正相談集

受け口傾向と歯のスペース不足についてご相談いただいたJ.Oさん(6歳・女の子)のケース

「前歯の噛み合わせが気になる」「このまま受け口にならないか心配」
お子様の歯並びやかみ合わせについて、このようなお悩みをお持ちの親御様は少なくありません。

今回は、前歯のかみ合わせや歯並びについてご相談いただいた6歳の女の子、J.Oさんの初診相談時のやり取りをご紹介します。単なる歯並びだけでなく、骨格の成長や将来的なかみ合わせまで見据えた当院の考え方についてもお伝えします。

患者様情報

年齢6歳
性別女性

初診時の画像診断

上下の歯並びにスペース不足が見られます。

奥歯の噛み合わせと下の前歯の傾きに受け口傾向がみられました。

ご相談のきっかけ

J.Oさんは、かかりつけの歯科医院で「矯正が必要かもしれない」と指摘を受けたことをきっかけにご来院されました。

前歯が生え変わり始め、「このまま歯がきれいに並ぶのか」といった点を不安に感じておられました。

患者様との実際のやり取り

はじめまして。今、一番気になっているところを教えていただけますか?

前歯のかみ合わせが少し気になっていて、このまま受け口にならないか心配です。

そうですね。現状は「ギリギリ反対咬合になっていない状態」で、受け口の程度はまだ軽度の段階です。
ただし、奥歯のかみ合わせや骨格を見ると、下顎が前に出ている受け口傾向がみられます。
また、今後生えてくる永久歯の大きさを考えると、歯が並ぶためのスペースが少し足りない可能性が高いです。

では、このままだと悪くなってしまいますか?

必ず悪くなるとは限りませんが、永久歯のスペース不足(ガタガタのリスク)と前後的な受け口傾向、この2点は今後の成長の中で注意して見ていく必要があります。
そのため、将来的には顎を横に広げてスペースを確保する治療や、必要に応じて上顎を前方へ成長誘導して受け口を改善する治療を検討する必要があります。

今すぐ治療は必要ですか?

現時点では「今すぐ必須」という段階ではありません。
ただし、6〜10歳は顎の成長をコントロールできる非常に重要な時期です。
特に前歯の2番目(側切歯)が生えてくるタイミングで、より正確な診断と治療開始時期の判断ができます。

わかりました。家族で検討してご連絡します。

まとめ

J.Oさんのケースでは、
・「軽度の受け口傾向(切端咬合)」と「将来的な歯列スペース不足」に対して、顎の成長を活かした早期の経過観察および必要に応じた拡大・成長誘導が有効であること
・受け口が進行しないように、舌の使い方やかみ方の習慣も含めて、骨格と歯並びのバランスを見極めながら治療介入のタイミングを判断することが重要です

という相談結果になりました。

今回の相談では、「前歯のかみ合わせがギリギリ反対になりそうな状態」や「歯が並ぶスペースがやや不足している点」といったお悩みに加え、骨格的な受け口傾向の有無や今後の成長による変化についても詳しくご説明しました。

また、現時点では緊急性は高くないものの、将来的に顎の横方向の拡大や、必要に応じて上顎の成長誘導を行う可能性があること、さらに治療開始の適切なタイミング(前歯の生え変わり時期)が重要であることについてもお伝えしています。

小児矯正では、単に今の歯並びを整えるだけでなく、顎の成長をコントロールしながら将来的なかみ合わせを安定させることが大切です。特にJ.Oさんのように、まだ成長の余地が大きいケースでは、適切なタイミングで治療を行うことで、より負担の少ない方法で理想的な歯並びへ導くことが可能です。

お子様のかみ合わせや歯並びに不安を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。成長段階に合わせた最適な治療計画を一緒に考えていきましょう。

この記事の監修者情報

吉田 尚起

日本矯正歯科学会認定医

院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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