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指しゃぶりで出っ歯になる?何歳までにやめれば治るのか、自然に治らないケースと治療法を矯正認定医が解説

指しゃぶりで出っ歯になる?何歳までにやめれば治るのか、自然に治らないケースと治療法を矯正認定医が解説

「気づいたら、子供の上の前歯が少し前に出てきている気がする」「指しゃぶりのせいで出っ歯になったのかな…」

お子さまの指しゃぶりが続いていると、歯並びへの影響が気になる保護者の方は多いのではないでしょうか。

指しゃぶりは、赤ちゃんの頃から見られるごく自然な行動です。ただし、年齢が上がっても長い時間続いている場合は、上の前歯が前に傾き、出っ歯(上顎前突)につながることがあります。一方で、乳歯のうちにやめられれば、前歯の位置が自然に戻っていくケースもあります。

本記事では、指しゃぶりで出っ歯になる仕組みや、様子を見てよい年齢の目安、やめたあとに自然に治るケース・治りにくいケース、ご家庭でできるやめさせ方、そして矯正治療の方法まで、大阪府豊中市、なおき矯正歯科・小児矯正歯科がわかりやすくご説明いたします。

「うちの子は様子を見ていて大丈夫?」と迷っている方にとって、次の一歩を決める参考になれば幸いです。

目次

指しゃぶりで出っ歯になるのは本当?

指しゃぶりで出っ歯になるのは本当?

結論からお伝えすると、長い期間・長い時間の指しゃぶりは、出っ歯の原因の一つになります。小児科と小児歯科の専門家で構成される「小児科と小児歯科の保健検討委員会」が紹介している調査でも、2歳児の段階で指しゃぶりをしている子どもに出っ歯が多く見られ、5歳児ではその傾向がさらに強まったと報告されています。

ただし、「指しゃぶりをしている=必ず出っ歯になる」というわけではなく、影響の出方にはお子さまによって差があります。まずは、指しゃぶりが歯並びを変えてしまう仕組みから見ていきましょう。

なお、出っ歯は専門的には「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」と呼ばれ、上の前歯が下の前歯よりも大きく前に出ている状態を指します。横から見たときに口元が前に出て見える、唇を閉じると口元が盛り上がる、といった形で保護者の方が気づくことが多い歯並びです。

指を吸う力が上の前歯を前に押し出す

歯には、弱い力でも長い時間かかり続けると、その方向に少しずつ動いていく性質があります。矯正治療は、この性質を利用して歯を動かす治療です。

指しゃぶりでは、口に入れた親指の腹が上の前歯の裏側に当たり、吸うたびに前へ押し出す力がかかります。同時に、指の背の部分が下の前歯を内側(舌側)へ押し込みます。この状態が毎日何時間も続くと、上の前歯は前に傾き、下の前歯は後ろに倒れて、上下の前歯の前後の差が大きくなります。これが、指しゃぶりによる出っ歯の典型的な形です。

特に、乳歯の時期は歯を支える骨がやわらかく、大人に比べて歯が動きやすい状態にあります。「毎日少しの時間だけだから」と思っていても、寝ている間を含めて何時間も指が入っている場合は、歯にとっては長時間の矯正力がかかっているのと同じ状態になります。

出っ歯と一緒に起こりやすい歯並びの変化

指しゃぶりの影響は、前歯が前に出ることだけにとどまりません。指が入っていた場所や、吸うときの頬の動きによって、次のような変化が一緒に起こることがあります。

開咬(奥歯で噛んでも前歯が閉じない)

指をくわえている間、上下の前歯の間には指の太さの分だけすき間ができます。このすき間が長く続くと前歯が十分に生え上がらず、奥歯を噛みしめても上下の前歯が触れない「開咬(かいこう)」になることがあります。

開咬があると、麺類やサンドイッチを前歯で噛み切りにくくなるほか、サ行・タ行などの発音がはっきりしなくなることもあります。出っ歯と開咬は同時に見られることが多く、指しゃぶりが原因の歯並びの大きな特徴です。

上顎が狭くなる・奥歯の噛み合わせがずれる(交叉咬合)

指を強く吸うと頬の筋肉が内側にすぼまり、上の歯列を両側から押す力が働きます。その結果、上顎の歯並びがV字のように狭くなり、上の奥歯が下の奥歯の内側に入り込む「交叉咬合(こうさこうごう)」を起こすことがあります。

上顎の幅が狭いままだと、これから生えてくる永久歯が並ぶスペースが足りなくなり、将来の歯のガタガタ(叢生)につながる場合もあります。

すべての出っ歯が指しゃぶりの影響とは限らない

「うちの子の出っ歯は指しゃぶりのせい」と思っていても、実際には別の原因が関わっていることもあります。

出っ歯には大きく分けて、前歯の傾きが原因の「歯性(しせい)の出っ歯」と、上顎が前に出ている・下顎が後ろに下がっているなど、顎の骨の大きさや位置が原因の「骨格性の出っ歯」があります。指しゃぶりが主に引き起こすのは前者ですが、顎の骨の位置のずれが隠れているケースや、両方が組み合わさっているケースも少なくありません。

どちらのタイプかによって、指しゃぶりをやめたあとの経過も、必要な治療も変わります。当院では、頭部のレントゲン(セファロ)や口腔内スキャンのデータをもとに歯の傾きと顎の骨の位置関係を確認し、お子さまの出っ歯のタイプを判断したうえで治療方針をご提案しています。

指しゃぶりはいつまでなら様子を見て大丈夫?年齢別の目安

指しゃぶりはいつまでなら様子を見て大丈夫?年齢別の目安

指しゃぶりへの向き合い方は、年齢によって変わります。小児科と小児歯科の保健検討委員会の考え方などをもとに、年齢ごとの目安をご紹介します。「今は見守ってよい時期なのか」「そろそろ歯科に相談したほうがよいのか」を判断する材料にしてください。

0〜2歳:自然な行動として見守る時期

指しゃぶりは、お母さんのお腹の中にいる頃から始まっているといわれています。生まれてからも、母乳を吸う練習や、手や指の感触を口で確かめる行動として見られます。

1〜2歳になると、積み木やおもちゃで遊ぶ時間が増え、日中の指しゃぶりは少しずつ減っていきます。眠いときや退屈なときに見られる程度であれば、この時期は無理にやめさせる必要はありません。

この時期に見られる前歯のすき間や、わずかに前歯が前に出た状態は、指しゃぶりをやめれば改善しやすい段階です。「かわいい仕草だけれど、このままで大丈夫かな」と気になった場合も、まずは眠いときや退屈なときに限られているかどうかを見ておくと安心です。

3〜4歳:頻度と時間を確認し始める時期

3歳を過ぎて友だちと遊ぶ機会が増えると、多くのお子さまは自然と指しゃぶりをしなくなっていきます。この時期もまだ強くやめさせる必要はありませんが、「日中もよく指をくわえている」「寝ている間ずっと指が口に入っている」といった場合は、少しずつやめる方向へ声をかけ始めたい時期です。

4歳を過ぎても指しゃぶりが続いている場合は、歯並びや顎の発育に影響が出やすくなるため、小児科医や歯科医師への相談が勧められています。

3歳児健診や保育園・幼稚園の歯科健診で「前歯が少し開いている」「出っ歯気味」と指摘された場合も、指しゃぶりの時間や吸い方を見直すよい機会です。

5歳〜就学後:永久歯への影響を考えて歯科に相談したい時期

5〜6歳頃になると、下の前歯や6歳臼歯など、永久歯が生え始めます。この時期まで指しゃぶりが続いていると、生えてきた永久歯の前歯も指に押されて前に傾きやすくなります。

また、長く続いた指しゃぶりの影響で、舌を前に出すクセや口呼吸がすでに身についていることもあります。「小学校に上がっても寝るときだけはやめられない」という場合も含め、この年齢で指しゃぶりが続いているときは、歯並びの状態を一度歯科医院で確認しておくことをおすすめします。

影響の大きさは年齢だけでなく「時間・強さ・指の入れ方」で変わる

同じ年齢でも、指しゃぶりの影響の出方はお子さまによって異なります。歯並びへの影響が大きくなるかどうかは、主に次の3つで決まります。

1日のうち指をくわえている時間:寝ている間ずっと、日中もテレビを見ながらなど、合計時間が長いほど影響は大きくなります。

吸う強さ:音が出るほど強く吸っている、指にタコができているといった場合は、歯にかかる力も強いと考えられます。

指の入れ方:親指を上の前歯の裏に押し当てる、人差し指と中指の2本を入れるなど、どの指をどの角度で入れているかによって、前歯が前に出やすいのか、開咬になりやすいのかが変わります。

「年齢的にはまだ大丈夫そう」と思っていても、上の3つに当てはまる場合は、早めに歯並びを確認しておくと安心です。

指しゃぶりをやめたら出っ歯は自然に治る?

指しゃぶりをやめたら出っ歯は自然に治る?

保護者の方から特に多いのが、「指しゃぶりをやめれば、出っ歯は元に戻りますか?」というご質問です。答えは、「やめた時期と、お口の中の状態によって変わる」です。

乳歯のうちにやめれば改善が期待できるケース

乳歯の時期、特に4歳頃までに指しゃぶりをやめられた場合は、前歯を押していた力がなくなることで、唇や舌の力に導かれて前歯の傾きや開咬が少しずつ改善していくことが期待できます。

ただし、改善には時間がかかることが多く、やめてすぐに変化が見えなくても心配しすぎる必要はありません。やめたあとは、定期的な歯科検診で前歯の位置が戻ってきているかを確認していきましょう。

ご家庭では、「奥歯で噛んだときに上下の前歯のすき間が小さくなってきた」「横から見たときの口元の出っ張りが目立たなくなってきた」といった変化が、改善のサインになります。変化の様子をスマートフォンで定期的に撮影しておくと、歯科医院で相談するときにも経過が伝わりやすくなります。

やめても自然には治りにくいケース

一方で、指しゃぶりをやめても出っ歯が残りやすいケースもあります。次のような場合は、自然に治るのを待つよりも、歯科医院で歯並びを確認することをおすすめします。

永久歯の前歯が生えてからも続いていた

6〜8歳頃に生えてくる永久歯の前歯は、乳歯よりも大きく、根もしっかりしています。永久歯が生えたあとも指しゃぶりが続き、前に傾いた状態で歯の位置が決まってしまうと、指しゃぶりをやめただけでは元の位置に戻りにくくなります。

舌を前に出すクセ・口呼吸が残っている

指しゃぶりで前歯の間にすき間ができると、飲み込むときや話すときに、そのすき間へ舌を押し出すクセ(舌突出癖)がつくことがあります。また、出っ歯で唇が閉じにくくなると、口が開いたままの口呼吸になりやすくなります。

指しゃぶりをやめても、舌が前歯を内側から押し続けていたり、唇が前歯を外側から押さえる力が弱かったりすると、前歯は前に出たまま戻りません。「指しゃぶりはやめたのに、テレビを見ているときに口がぽかんと開いている」という場合は、この状態が考えられます。

ご家庭で確認できるサインとしては、飲み込むときに舌の先が前歯の間から見える、「さしすせそ」が舌足らずに聞こえる、唇を閉じるとあごの先に梅干しのようなしわができる、などがあります。こうしたクセは自然には治りにくく、歯を並べても後戻りの原因になるため、矯正治療とあわせて舌や唇のトレーニングを行うことが大切です。

顎の骨の成長にずれが出ている

長く続いた指しゃぶりの影響や、もともとの骨格の特徴によって、上顎と下顎の成長のバランスにずれが出ている場合は、歯の傾きだけでなく顎の位置の問題が関わってきます。この場合、成長とともに上下の差が大きくなることもあり、自然な改善は期待しにくくなります。

顎の成長を利用した治療は、成長期のお子さまだからこそ選べる方法です。当院では、こうした骨格の問題がないかをレントゲンで確認し、成長のタイミングを逃さない治療開始時期をご提案しています。

お子さまに無理をさせない指しゃぶりのやめさせ方

お子さまに無理をさせない指しゃぶりのやめさせ方

指しゃぶりは、お子さまが不安や眠気を落ち着かせるための行動でもあります。強く叱ったり、無理にやめさせたりすると、かえって不安が強くなり、爪かみなど別のクセに置き換わることもあります。ここでは、ご家庭で取り入れやすい方法をご紹介します。

また、指しゃぶりが急に増えたときは、下のきょうだいが生まれた、保育園や幼稚園に通い始めたなど、環境の変化で寂しさや不安を感じていることもあります。やめさせることだけに目を向けず、スキンシップや話を聞く時間を増やすことも、指しゃぶりが減るきっかけになります。

3歳頃までは叱らずに見守る

3歳頃までの指しゃぶりは、心の安定に役立っている面もあります。この時期は「やめなさい」と注意するよりも、指しゃぶりをしていない時間を増やしていくことを意識しましょう。

4歳頃からは、お子さま自身が言葉で理由を理解できるようになります。「指を吸っていると、歯が前に出てきちゃうんだって」とやさしく伝え、「次の誕生日までにやめてみようか」など、一緒にやめる目標を決めていく方法が向いています。

手を使う遊びや寝る前の過ごし方を見直す

指しゃぶりは、手持ちぶさたなときや、眠りにつく前に出やすい傾向があります。テレビや動画を見ているときに指が口に入りやすい場合は、粘土やお絵かき、ブロックなど、両手を使う遊びに切り替えてみましょう。

寝る前の指しゃぶりには、絵本を読みながら手をつなぐ、ぬいぐるみを両手で抱いて眠るなど、手と気持ちの置き場所を用意しておく方法があります。

やめられたことを具体的に褒める

「今日はお昼寝のとき指を吸わなかったね」のように、できたことを具体的に言葉にして褒めると、お子さまの自信につながります。カレンダーにシールを貼って、指しゃぶりをしなかった日を目で見てわかるようにする方法もおすすめです。

うまくいかない日があっても責めずに、翌日また一緒に取り組む姿勢を大切にしましょう。

指しゃぶり防止グッズを使うときの注意点

苦い味のマニキュアや、指にかぶせる手袋・キャップなど、指しゃぶり防止用のグッズも市販されています。使う場合は対象年齢や使い方を確認し、お子さまが嫌がって強いストレスを感じていないかを見ながら取り入れてください。

グッズは「罰」ではなく、「指を口に入れそうになったときに思い出すためのきっかけ」として使うことがポイントです。お子さま自身に「やめたい」という気持ちがまだない段階で使っても、効果が出にくいことがあります。

家庭でやめられないときは歯科医院に相談する

ご家庭での工夫を続けてもやめられない場合や、5歳以降も続いている場合は、歯科医院への相談を考えてみてください。歯科医院では、歯並びへの影響がどの程度出ているかを確認したうえで、歯科医師からお子さまに直接お話しすることもできます。保護者の方に言われるよりも、「歯医者さんとの約束」のほうが守りやすいお子さまも少なくありません。

歯科医院によっては、上の前歯の裏側に指が入りにくくする装置を用いて、指しゃぶりや舌を前に出すクセの改善をサポートする方法もあります。どの方法が合うかは、お子さまの年齢やクセの強さ、歯並びの状態によって異なります。

当院でも、無料の矯正相談で指しゃぶりの影響やお口のクセの状態を確認し、今すぐ治療が必要か、経過を見てよいかを丁寧にお伝えしています。

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指しゃぶりが原因の出っ歯を放置するとどうなる?

指しゃぶりが原因の出っ歯を放置するとどうなる?

「見た目が少し気になる程度なら、そのままでもいいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。しかし、出っ歯には見た目以外の影響もあります。

また、成長とともにお子さま自身が口元を気にするようになり、「笑うときに口を手で隠す」「写真で歯を見せたがらない」といった様子が見られることもあります。見た目の悩みが自信に影響する前に、治療の選択肢を知っておくことも大切です。

前歯をぶつけて折りやすくなる

上の前歯が前に出ていると、転んだときやボール遊びの最中に、前歯が最初にぶつかりやすくなります。唇で前歯を覆いにくいことも重なり、前歯が欠けたり、ぐらついたりするケガにつながることがあります。活発に動き回る年齢のお子さまにとって、前歯のケガのリスクは見過ごせないポイントです。

発音や食べ物の噛み切りに影響が出る

出っ歯や開咬があると、前歯で食べ物を噛み切りにくくなり、奥歯だけで噛む食べ方が習慣になりやすくなります。また、前歯のすき間から空気が漏れることで、サ行やタ行などの発音がはっきりしなくなる場合もあります。

口が閉じにくくなり、口呼吸や虫歯・歯肉炎につながる

前歯が前に出ていると、唇を閉じるのに力が必要になり、口が開いたままになりやすくなります。口呼吸が続くとお口の中が乾燥し、唾液が汚れを洗い流す働きが弱まるため、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。歯並びとあわせて、乳歯の虫歯予防も大切にしていきましょう。

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指しゃぶりによる出っ歯の治療法

指しゃぶりによる出っ歯の治療法

指しゃぶりが原因の出っ歯の治療では、「前に傾いた歯を戻すこと」と「出っ歯を招いたお口のクセを改善すること」の両方が必要です。お子さまの年齢や、出っ歯のタイプ(歯性か骨格性か)に合わせて、次のような装置を組み合わせていきます。

たとえば、6歳頃にプレオルソで舌や唇のクセを改善し、前歯が生え替わる8歳頃から床矯正で上顎を広げ、最後にワイヤー矯正で前歯の傾きを整える、というように、成長の段階に合わせて装置を切り替えていくこともあります。どの装置が必要かは、歯並びと顎の状態を検査したうえで判断します。

お口まわりの筋肉を整える治療(プレオルソ)

プレオルソは、やわらかい素材でできたマウスピース型の装置です。寝ている間と日中1時間程度の装着で、舌の位置や唇を閉じる力を整え、口呼吸の改善を目指します。

指しゃぶりのあとに残りやすい舌を前に出すクセや、口がぽかんと開いた状態に働きかけられるため、5〜7歳頃の早い時期に使われることの多い装置です。費用の目安は55,000円(税込)です。

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狭くなった上顎を広げる治療(床矯正)

指しゃぶりで上顎の幅が狭くなっている場合は、取り外し式の床矯正装置で上顎の歯列をゆっくり広げ、永久歯が並ぶスペースをつくります。上顎の幅が広がることで、奥歯の交叉咬合の改善も期待できます。

上顎の幅が狭いまま前歯だけを後ろに下げようとすると、歯が並ぶスペースが足りず、前歯を下げきれないことがあります。指しゃぶりで上顎がV字に狭くなっているお子さまでは、先に上顎の幅を整えておくことが、前歯をきれいに並べるための土台になります。

1日10時間以上の装着が目安となるため、装着時間の確認など、保護者の方のサポートも大切です。

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上顎の成長をコントロールする治療(ヘッドギア)

上顎が前に成長しすぎているなど、顎の骨の位置のずれが原因の出っ歯には、ヘッドギアを使うことがあります。奥歯に取り付けた装置と、首や頭にかけるベルトをつなぎ、上顎が前方へ成長する力を抑えて、上下の顎のバランスを整えていく装置です。

顎の成長が続いている時期にしか使えない治療のため、使い始めるタイミングが重要になります。

ヘッドギアは主に自宅で過ごす時間や就寝中に使用するため、学校に着けていく必要はありません。1日の装着時間の目安は装置や症状によって異なりますので、担当医の指示に沿って使用します。

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前歯の傾きを整える治療(ワイヤー矯正・マウスピース矯正)

前に傾いた前歯を正しい位置に戻すには、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で歯を直接動かします。

一般的な小児矯正では、I期治療で顎の土台を整え、前歯をきれいに並べるのはII期治療に持ち越すことも少なくありません。当院では、前歯が前に出たままだとケガのリスクや見た目の悩みが続くことを考え、I期治療の段階で前歯の位置もきちんと整えることを大切にしています。

学校で装置が目立つことが気になるお子さまには、透明で取り外しができるマウスピース矯正も選択できます。

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治療開始の目安と費用

指しゃぶりによる出っ歯の治療は、上の前歯4本が永久歯に生え替わる8〜9歳頃が、本格的な矯正を始める目安のひとつです。ただし、舌のクセや口呼吸の改善を目的としたプレオルソは、5〜7歳頃から始められます。当院では、14歳までに治療を終えることをゴールに、お子さまの生え替わりの状況に合わせて治療計画を立てています。

費用の目安(税込)は、小児矯正(I期治療)440,000円、子どものマウスピース矯正495,000円、プレオルソ55,000円です。このほか、検査診断料として44,000円が必要です。治療期間や費用はお子さまの症状によって異なりますので、詳しくはご相談時にご説明いたします。

治療を始める前には、レントゲン撮影や歯型の採取などの精密検査を行い、出っ歯のタイプや顎の成長の状態を確認します。そのうえで、使用する装置や治療期間、費用の総額をご説明し、ご納得いただいてから治療を開始します。I期治療からII期治療に移行する場合は、差額のみのご負担となります。

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指しゃぶりと出っ歯に関するよくある質問

指しゃぶりと出っ歯に関するよくある質問

寝ているときだけの指しゃぶりでも出っ歯になりますか?

日中はしなくなっても、寝ている間だけ指しゃぶりが続くお子さまは少なくありません。睡眠中は数時間にわたって指が口に入ったままになることもあり、合計の時間が長くなれば歯並びに影響が出る可能性があります。

寝ついたあとに指が口から抜けているかを何度か確認し、朝まで吸い続けている様子があれば、歯並びの状態を歯科医院で確認しておくと安心です。

睡眠中の指しゃぶりは本人に自覚がないため、言葉で注意してもやめにくいものです。寝る前に絵本を読みながら手をつなぐ、手袋をして眠るなど、眠りにつくまでの過ごし方から見直していきましょう。

おしゃぶりでも出っ歯になりますか?

おしゃぶりも、長く使い続けると出っ歯や開咬の原因になることがあります。小児科と小児歯科の保健検討委員会は、乳歯の奥歯が生えそろう2歳半頃から3歳過ぎまで使い続けると噛み合わせの変化が残りやすいとして、小児歯科の立場からは2歳頃までにやめることが望ましいとしています。

おしゃぶりは指しゃぶりと違い、保護者の方が使う場面を決めやすいものです。眠るときだけにするなど、使う時間を少しずつ減らしていきましょう。

大人になってから指しゃぶりが原因の出っ歯を治すことはできますか?

大人になってからでも、矯正治療で出っ歯を改善することは可能です。前歯の傾きが主な原因であれば、ワイヤー矯正やマウスピース矯正で前歯を後ろへ下げていきます。

ただし、大人は顎の成長が終わっているため、成長を利用して顎のバランスを整える治療は行えません。骨格のずれが大きい場合は、歯を抜いてスペースをつくる方法や、外科手術を併用する方法を検討することもあります。

指しゃぶりが大人まで続いていた方や、舌を前に出すクセが残っている方は、治療後に歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」が起こりやすいため、保定装置の使用や舌のトレーニングもあわせて行うことが大切です。前歯の一部だけが気になる場合は、部分矯正で対応できることもあります。

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矯正相談は何歳から受けられますか?

矯正相談に年齢の制限はありません。指しゃぶりが続いている段階でご相談いただくと、今の歯並びへの影響の程度や、やめたあとに自然な改善が期待できるかどうかをお伝えできます。

当院では、日本矯正歯科学会認定医の院長が、大阪大学歯学部附属病院 矯正科で7年間研鑽を積んだ経験をもとに、骨格の問題も含めて診察しています。初診相談料は無料ですので、「治療が必要かどうかだけ知りたい」という段階でもお気軽にご相談ください。

ご相談の際は、指しゃぶりをしている時間帯や、どの指をどのように吸っているかをあわせてお伝えいただくと、歯並びへの影響をより正確に判断できます。

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まとめ:指しゃぶりによる出っ歯は、やめる時期と生え変わりの状態で治り方が変わります

まとめ:指しゃぶりによる出っ歯は、やめる時期と生え変わりの状態で治り方が変わります

指しゃぶりは、多くのお子さまに見られる自然な行動です。3歳頃までは無理にやめさせる必要はありませんが、4歳を過ぎても続く場合や、永久歯が生え始めてからも続いている場合は、出っ歯や開咬が残りやすくなります。

乳歯のうちにやめられれば、前歯の傾きは自然に改善していくことが期待できます。一方で、舌を前に出すクセや口呼吸が残っている場合、顎の成長にずれが出ている場合は、指しゃぶりをやめるだけでは治りにくく、矯正治療を検討するタイミングといえます。

「うちの子の出っ歯は、様子を見ていて大丈夫?」と迷ったときは、なおき矯正歯科・小児矯正歯科の無料矯正相談をご利用ください。お子さまの歯並びとお口のクセの状態を確認し、今必要なことを丁寧にお伝えいたします。

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この記事の執筆・監修者

なおき矯正歯科・小児矯正歯科 院長

吉田 尚起 日本矯正歯科学会 認定医

大阪大学歯学部を卒業後、同大学院歯学研究科にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大阪大学歯学部附属病院 矯正科に7年間在籍し、小児矯正から成人矯正、外科矯正、口唇口蓋裂や骨格性の難症例まで、これまでに300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会 認定医(2023年取得)として、豊中市宮山町で、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

  • 日本矯正歯科学会 認定医(2023年取得)
  • 博士(歯学)/大阪大学大学院歯学研究科
  • 大阪大学歯学部附属病院 矯正科 元医員
なおき矯正歯科・小児矯正歯科 院長 吉田 尚起(日本矯正歯科学会 認定医)

本記事は、なおき矯正歯科・小児矯正歯科 院長・吉田 尚起(歯科医師/日本矯正歯科学会 認定医)が執筆・監修しています。記事の内容は診療ガイドラインや学会発表等をもとに作成していますが、歯並びや咬み合わせの状態、適切な治療開始時期には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せず矯正歯科にご相談ください。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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