2025.11.29 矯正相談集

「前歯のガタガタと出っ歯が気になって…」とご相談いただいたS.Nさん(8歳・男の子)のケース

「下の前歯がガタガタしてきた」「ちょっと出っ歯気味な気がする…」
お子様の前歯のデコボコや出っ歯傾向が気になって、ご相談に来られる親御様はとても多いです。

今回は、かかりつけの歯医者さんからの紹介で当院を受診された、8歳の男の子・S.Nさんとの初診時のやり取りをご紹介します。
単に見た目をきれいにするだけでなく、「骨格・顎の成長」まで含めて長期的に考えた当院の治療方針についてもお伝えします。

患者様情報

年齢8歳
性別男性

初診時の画像診断

上下の歯並びにガタガタがあります。

前歯の関係が出っ歯になっています。

ご相談のきっかけ

S.Nさんは、かかりつけ歯科医院から「前歯がガタガタしてきている」「少し出っ歯傾向がある」と指摘され、矯正専門医院での相談を希望されて来院されました。

お父さま・お母さまなどのご家族も矯正治療の経験はなく、矯正治療がどういった内容か知りたいとのことでした。

患者様との実際のやり取り

はじめまして。今、一番気になっているところを教えていただけますか?

下の前歯がガタガタしてきていて、上の前歯も少し出ているように見えるので、将来的に矯正した方がいいのかなと思って…

そうですね。S.Nさんの場合、まず一番強いのは“下の前歯のガタガタ”です。
上の前歯にもデコボコはありますが、下と比べると軽度です。
前から見ると、上の前歯が下の前歯より少し前に出ていて、“軽い出っ歯傾向”があります。ただし、出っ歯の程度は軽度のレベルです。
矯正では、前歯だけではなくて、奥歯のかみ合わせや顎の骨格も大事です。
レントゲンを見ると、上の顎と下の顎の前後関係や奥歯のかみ合わせは、大きな骨格的な問題はなく、“骨ごと前に出ている出っ歯”や“骨ごとの受け口”ではなさそうです。

骨からおかしい、という感じではないんですね。ちょっと安心しました。

そうですね。骨格的には比較的バランスが良いタイプで、“歯の並ぶスペース不足”がメインの問題です。どうしてガタガタや出っ歯傾向が出るかというと、“顎の骨の大きさに対して、歯が並ぶスペースが足りない”からなんです。

なるほど…下の前歯のガタガタは、スペースが足りないからなんですね。

はい。今回のケースでは、上の歯並びよりも下の歯並びに大きいガタガタがある結果、下が内側に入り込むことで、上が相対的に前に出て見えるという理由で、軽い出っ歯傾向が出ていると考えています。

このまま大人の歯に生え変わっていっても大丈夫なんでしょうか?

今はまだ8歳で、これから顔も顎も成長していきます。ただ、“今の傾向をそのまま引き継いで成長していく”ことが多いので、何もせずに劇的に歯並びが改善する、ということはあまり期待できません。
ただ、『まだ骨が成長している時期だからこそできる矯正』があります。それが、“顎を広げて、歯が並ぶスペースをつくる治療”です。

“顎を広げる”はどういった治療ですか…。

顎の横方向への成長を促進することで、“本来の成長を助ける”イメージです。
また、小児矯正は“歯が生える土台を整える”治療です。12歳ごろに全ての歯が生えそろった時点で、問題なければ 治療終了し、全ての歯を細かく整える場合は 大人の歯の矯正治療へ進むという選択になります。

なるほど。詳しくありがとうございます。予約をとって帰ります。

まとめ

S.N.さんのケースでは、「下の前歯の強いガタガタ(叢生)」と「軽い上顎前突傾向」に対して、
上下の歯列の側方拡大(顎を広げる治療)と前歯の並びを整える小児矯正が有効であること

大人の歯がすべて生えそろう将来を見据え、
顎の成長を利用しながら“歯が正しく並ぶ土台”を作ることが最も重要であること

という相談結果になりました。

今回の診察では、現在見られる「前歯のガタガタ」や「出っ歯気味の印象」といったお悩みだけでなく、顎の成長に合わせた拡大治療の必要性、これから生えてくる永久歯の並び方への影響、さらに将来的に第二段階(成人矯正)が必要になる可能性に至るまで、長期的な安定性とかみ合わせの発育を見据えた多角的なご説明を行いました。

小児矯正では、単に前歯をまっすぐにするだけではなく、顎の成長・歯列の幅・永久歯の生え方まで含めてバランスを整えることが大切です。特にS.N.さんのように、骨格には大きな問題がなく、スペース不足が主な原因となっているケースでは、適切に顎を拡大しスペースを確保することで、無理なく歯が並ぶ環境を整えることが可能です。

お子様の「前歯のガタガタ」や「歯が生えるスペースが足りないかも?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひ一度ご相談ください。
成長期だからこそできる最適な治療方法を、一緒に考えていきましょう。


この記事の監修者情報

吉田 尚起

日本矯正歯科学会認定医

院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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