2025.8.28| 矯正相談集
「下の奥歯の先天欠如と深い噛み合わせ」でご相談いただいたS.Sくん(12歳男の子)のケース
「歯が足りないと言われた」「噛み合わせが深いのが気になる」…このようなお悩みを抱えて来院されるお子様は少なくありません。
今回は、歯の欠損と深い噛み合わせにお悩みの12歳の男の子、S.Sさんとの初診時のやり取りをご紹介します。歯並びだけでなく、将来的なかみ合わせや顎の成長を見据えた当院の治療方針についてお伝えします。
患者様情報
年齢 | 12歳 |
性別 | 男の子 |
初診時の画像診断



下の前から5番目の永久歯(下顎第二小臼歯)が先天的に欠損しています。左下の前から5番目の乳歯(下顎第二乳臼歯)が抜けてしまっています。
噛み合わせが深いです(過蓋咬合)。
ご相談のきっかけ
かかりつけの歯科医院で「下の奥歯が先天的に欠損している」「咬み合わせが深い」と指摘され、矯正専門の歯科医院への通院を勧められたことをきっかけに、当院へご相談にいらっしゃいました。
特に、
- 「歯が先天的に欠損している部分はどうした方がいいのか」
- 「歯を補ったほうがいいのか、今ある歯で並べるのがいいのか」
といった点を知りたいとのことでした。
患者様との実際のやり取り
はじめまして。今、一番気になっているところを教えていただけますか?
はい。歯が足りない気がするのと、噛み合わせが深いのが気になってます。
拝見しましたが、下の奥歯(第2小臼歯)が2本とも先天的に欠損しています。さらに上の前歯が下の前歯を深く覆っているため、上の前歯の内側の歯ぐきに負担がかかる可能性があります。
そうなんですね…。矯正はやっぱり必要ですか?
現時点では必要になる可能性が高いです。欠損部を放置すると、隣の歯がどんどん倒れて噛み合わせに影響が出る恐れがあります。
矯正する場合、歯は抜かないといけませんか?
すでに下で2本欠損しているので、バランスを取るために上からも2本抜く選択肢があります。どの歯を抜歯するかは詳細な検査をしてから判断します。歯を抜かない治療方針を選択される場合は、欠損部に人工の歯を補う治療がセットになります。
なるほど…。治療期間はどれくらいかかりますか?
ワイヤー矯正で約2-3年、その後は後戻り防止のために1年半〜2年ほど保定装置を使います。今は欠損部の骨も痩せていないので、始めるなら良いタイミングです。
わかりました。家族と相談してまたお話させてください。
まとめ
S.Sくんの場合、
歯の欠損と深い噛み合わせの両方を考慮した総合的な治療計画が必要です。
見た目の歯並びだけでなく、将来的な噛み合わせの安定と口元のバランスを重視した診断をご提案しました。
成長期は骨や歯が動きやすい絶好のタイミングです。お子様の歯並びで気になる点があれば、早めのご相談をおすすめします。
この記事の監修者情報
吉田 尚起
日本矯正歯科学会認定医
院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。
自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。
歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。
