2026.2.16 矯正相談集

「ガタガタと八重歯が気になって…」とご相談いただいたK.Tさん(12歳・男の子)のケース

「歯がガタガタしてきた」「3番目の歯(犬歯)が飛び出してる気がする」「ちょっと出っ歯っぽい?」…
小学校高学年〜中学生にかけては、永久歯がほぼ生えそろい、歯並びの乱れがはっきり出やすい時期です。

今回は、「ガタガタ」と「犬歯が出てきている」ことを気にされて来院された 12歳の男の子 との初診相談時のやり取りをご紹介します。
ただ歯を並べるだけでなく、“スペースの作り方”や“口元のバランス”まで含めて考える当院の治療方針についてもお伝えします。

患者様情報

年齢12歳
性別男性

初診時の画像診断

上下の歯並びにガタガタがあります。左上に八重歯があります。(犬歯が出っぱっています。)

出っ歯さん傾向があります。

左上の前から3番目の子供の歯(乳歯)が残っています。

ご相談のきっかけ

K.Tさんは、「ガタガタ」と「3番目(犬歯)の飛び出し」が気になり、今回初めて矯正相談相談に来院されました。
矯正の話を聞くのは初めてとのことで、歯磨きの際に磨きにくい部分から出血しやすいというお悩みもありました。

患者様との実際のやり取り

今日気になっているのは、前歯から3番目の犬歯が出てる感じと、全体のガタガタあたりで合ってますか?

はい、その2つが気になってます。

今回のポイントは大きく3つです。1つ目は、上下の前歯のガタガタ。
2つ目は、左上の犬歯が出ていること。
3つ目は、左上の乳歯が残っている部分があることですね。

乳歯が残ってるのは良くないんですか?

実はここは悪いだけじゃなくて、いい面もあります。
本来ここに永久歯(左上の犬歯)が入るはずなんですが、歯がズレて生えてきたことで乳歯があまり溶けずに残っています。
でも、その乳歯が左上の犬歯が生えるスペースを確保してくれているおかげで、永久歯が入るスペースが守られているんです。
いずれ乳歯を抜く必要はありますが、場所をキープしてくれてるのは非常に大切なことです。
噛み合わせも、奥歯の山と谷の噛み方はきれい噛めています。
なので、ここを土台にして歯を並べていけば、出っ歯っぽさも自然と整っていく可能性が高いと思います。

ガタガタは治りますか?

はい。ただ、ガタガタを直すにはスペースが必要です。
前歯がこれ以上前に出ないように、スペースを作りながら並べる必要があります。前歯が出てしまうと、口元が余計に出っ歯っぽくなるので、それは避けたいです。

スペースって、どうやって作るんですか?

選択肢は大きく2つあります。
一つ目は歯列のアーチを少し広げます。
二つ目は歯をわずかにヤスリがけのようにほんの少しだけ削って、スペースを確保します。削る量は髪の毛1本分程度であるため、歯へのダメージはほとんどありません。

あともう1点知っておいてほしいことがあります。
人によっては口元をもっと下げたい、つまりEラインを整えたいという希望が出ることがあります。

Eラインって…?

鼻先と顎先を結んだ線に対して、唇がどの位置にあるか、という目安ですね。
もし口元を大きく引っ込めたい場合は、前歯をしっかり後退させる必要があります、前歯を後退させるためには抜歯が選択肢になることもあります。

歯は抜きたくないです…。

そうですよね。大丈夫です。
K.Tさんの場合、抜かず十分に並べることができます。
ただ、口元を大きく変えたいとなった時に、抜歯の方が変化量を出しやすい、というだけ知っておいてください。シュミレーションもお見せするので相談して決めていきましょう!

わかりました。どのような装置をつけるんですか?

装置は大きく2つ。ワイヤーかマウスピースです。
見た目はマウスピースが良いですが、きちんと使用時間を守らないと進まないのが一番の注意点です。ワイヤーは付けっぱなしなので確実に進みますが、歯磨きは工夫が必要になります。

本人の性格的に、管理できるかな…って心配もあります。

そこは大事な視点です。どちらでも治せますが、続けられる方法を選ぶのが一番です。
今日は初診相談です。次回の診断で、データを分析して、歯をどう動かすかを根拠付きで説明します。シミュレーションも見られるので、それを見てから決めて大丈夫です。

わかりました。次回の診断の予約お願いします。

まとめ

K.T.さんのケースでは、
・「犬歯(3番目)の突出」と「前歯部のガタガタ(叢生)」に対して、永久歯がほぼ生えそろった段階での本格矯正(二期治療)が有効であること
・歯を並べるためのスペースをどのように確保するか(拡大・歯の移動・わずかな削合など)を検討しつつ、必要に応じて抜歯の可能性も含めて将来的な口元のバランスまで考慮することが重要であること

という相談結果になりました。

今回の相談では、見た目としての「犬歯の飛び出し」や「ガタガタ」といったお悩みだけでなく、乳歯が残っている部位の意義(スペースの保持)、奥歯の噛み合わせの安定性、そして歯を前に出さずに整列させるためのスペースコントロールについて、多角的なご説明を行いました。

また、「口元をどこまで改善したいか」という観点から、
抜歯を行わずに整える方法と、将来的に口元をより引き締めたい場合に検討される抜歯矯正との違いについても共有しています。
歯を引き込みすぎて顔貌のバランスを崩してしまわないよう、骨格や横顔、かみ合わせとの調和を見極めながら治療計画を立てることが大切です。

成長期後半にあたる12歳というタイミングは、すべての永久歯を一度に整えていく「本格矯正」に適した時期でもあります。
K.T.さんのように、骨格の土台が安定し、スペースコントロールで十分対応できるケースでは、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を適切に選択することで、機能面と審美面の両立を目指すことが可能です。

「犬歯が出てきた」「ガタガタが気になる」「出っ歯かもしれない」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
お子様の成長段階に合わせた、無理のない最適な治療方法を一緒に考えていきましょう。

この記事の監修者情報

吉田 尚起

日本矯正歯科学会認定医

院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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