2026.3.12 矯正相談集

「噛み合わせが深いのが気になる…」とご相談いただいたS.Tさん(8歳・女の子)のケース

「前歯の噛み合わせが深い気がする」「このままで大丈夫なのかな」…お子様の歯並びや噛み合わせについて、不安を感じる親御様は少なくありません。

今回は、噛み合わせの深さや呼吸への影響を指摘されて来院された8歳の女の子との初診相談時のやり取りをご紹介します。見た目の歯並びだけでなく、将来的な歯ぐきや噛み合わせの安定まで見据えた当院の治療方針についてもお伝えします。

患者様情報

年齢8歳
性別女性

初診時の画像診断

前歯の咬み合わせが深いため、下の前歯があまり見えません。

ガタガタは少ないです。

ご相談のきっかけ

S.Tさんは、歯並びそのものよりも、噛み合わせが深いこと呼吸への影響があるのではないかと指摘を受けたことをきっかけに来院されました。

これまでにも歯科医院で相談されたことはあったものの、はっきりした治療のタイミングや必要性が分からず、セカンドオピニオンとして改めて専門的な診断を受けたいと考えられたそうです。

患者様との実際のやり取り

こんにちは。今日は一番どんなところが気になって来てくださいましたか。

噛み合わせが深いと言われて、このままで大丈夫なのかなと思って来ました。

そうですね。S.Tさんの噛み合わせは、前歯の重なりが深めです。理想的には上の前歯が下の前歯に2~3mmほどかぶさるくらいがいいのですが、今はそれより数倍深く噛んでいます。
見た目の歯並びはそこまで悪くないのですが、噛み合わせとしては改善を考えてあげた方がよい状態ですね。

深いと、どんなことが問題になるんですか?

一番気になるのは、下の前歯が上の歯ぐきに近づきすぎていることです。
このまま深い噛み合わせが続くと、将来的に下の前歯が上の歯ぐきに強く当ててしまって、歯ぐきが下がる原因になることがあります。
今すぐ大きなトラブルになるわけではないですが、長い目で見ると早めに整えておいた方が安心です。

自然に治ることはありますか?

生え変わりの途中で、一時的に少し浅く見える時期はあります。
ただ、基本的にはこの深さが自然にきれいに改善していくことはあまり期待しにくいので、成長を利用しながら噛み合わせを上げていく治療を考えるのが良いと思います。

どんな治療になるんですか?

まずは、取り外し式の装置を前歯だけが当たるようにして奥歯が少し生えてきやすい環境を作る装置を使い、噛み合わせを浅くしていく方法が考えられます。
こうすることで、成長の力を利用しながら無理なく噛み合わせを改善しやすくなります。
今の段階では、歯を大きく動かすというより、まずは深い噛み合わせを改善することが優先ですね。

ワイヤーやマウスピースはすぐに使うんですか?

今はまず深い噛み合わせを整えることが優先です。
その後、永久歯の生え変わりの様子を見ながら、必要であればマウスピースやワイヤーで細かく整える流れになります。
S.Tさんの場合は、骨格的な大きな問題や強いガタつきは少ないので、できれば小児矯正の範囲でなるべく良い形まで持っていきたいですね。

なるほど。今のうちに始めた方がいいんですね。

はい。今はちょうど成長を利用しやすい時期です。
急いで今日すぐ何かしなければいけないわけではありませんが、治療を考えるタイミングとしては良い時期だと思います。

わかりました。予約を取って帰ります。

まとめ

S.Tさんのケースでは、
・前歯の噛み合わせが深い「過蓋咬合(かがいこうごう)」の状態に対して、成長期のうちに噛み合わせの深さを改善していくことが重要であること
・将来的に歯ぐきへの負担や噛み合わせのトラブルを防ぐため、成長を利用しながら奥歯の位置や前歯の当たり方を整えていく治療が有効であること
という相談結果になりました。

今回の診察では、見た目としての歯並びだけでなく、前歯の重なりの深さや歯ぐきへの影響、永久歯の生え変わりのタイミング、さらに顎の成長バランスに至るまで、将来的な安定性を見据えた多角的なご説明を行いました。

小児矯正では、単に歯を並べるだけでなく、上下の噛み合わせのバランスや顎の成長を利用して、将来的に安定した噛み合わせを作ることが非常に重要です。特にS.Tさんのように、歯並び自体は大きく乱れていなくても噛み合わせが深いケースでは、早めに適切なタイミングで介入することで、無理なく自然な噛み合わせへと導くことが可能です。

噛み合わせの深さや前歯の当たり方が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。
お子様の成長に合わせた最適な治療方法を、一緒に考えていきましょう。

この記事の監修者情報

吉田 尚起

日本矯正歯科学会認定医

院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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