2026.5.29 矯正相談集

「ガタガタの歯並びや口呼吸が気になる…」とご相談いただいたM.Mさん(6歳・女の子)のケース

「歯がガタガタに生えてきそう…」「口がぽかんと開いていることが多い」…
お子様の歯並びやお口の癖について、不安を感じている親御様は少なくありません。

今回は、「将来的に歯並びが悪くなりそう」と心配されて来院された、6歳の女の子・M.Mさんの初診相談時のやり取りをご紹介します。
単に歯を並べるだけではなく、顎の成長や口呼吸・舌の位置まで含めて考える、当院の小児矯正の考え方についてもお伝えします。

患者様情報

年齢6歳
性別女性

初診時の画像診断

下から生えてきた大人の歯がガタガタしています。

上下の歯並びの横幅が狭いです。

右側の前から2、3番目の歯が上下逆に噛んでいます。

ご相談のきっかけ

M.Mさんのお母様は、「下の前歯がガタガタしてきている」「顎が小さい気がする」と感じ、歯並びについて相談したいとのことで来院されました。

また、普段からお口が開いていることが多く、口呼吸の癖も気になっていたそうです。

「今すぐ矯正が必要なのか」「成長を待っても大丈夫なのか」を知りたいとのことで、一度専門的な相談を受けたいとお越しくださいました。

患者様との実際のやり取り

はじめまして。今、一番気になっているところを教えていただけますか?

下の前歯がガタガタしてきていて、このまま歯並びが悪くなるのかなと気になっています。

そうですね。実際に見てみると、顎の幅が少し狭めなので、このまま永久歯へ生え変わっていくと、将来的にガタガタが強くなる可能性が高そうです。
特に上顎の形が少し三角形っぽくなっていて、本来の丸みのある歯列より狭い状態です。その影響で、一部の歯が交叉咬合気味になっている部分もあります。

やっぱり顎が狭いんですね…。今から矯正した方がいいのでしょうか?

今すぐワイヤー矯正を始めなければいけない、という状態ではありません。
ただ、口呼吸や舌の位置の問題が、顎の成長に影響している可能性があります。
本来、舌は上顎についていることで顎を横に広げる力になりますが、口呼吸の癖があると舌が下がりやすく、顎が狭く成長しやすいんです。
なので、今の時期はまず「歯を動かす」よりも、「呼吸」や「舌の位置」を整えることが大切な時期かもしれません。

なるほど…。そういうことも歯並びに関係しているんですね。

はい。そこで、必要に応じて“プレオルソ”という取り外し式の装置を使うことがあります。
これは、舌の位置や口周りの筋肉の使い方を整えて、鼻呼吸へ誘導していく装置です。学校にはつけていかず、お家と寝る時だけ使用します。
もちろん、これだけで歯並びが完璧に治るわけではありませんが、顎の成長を良い方向へ導くサポートにはなります。

将来的には本格的な矯正も必要になりますか?

永久歯への生え変わりが進んだ時点で、必要に応じて顎を広げる矯正や歯並びの治療へ移行する可能性があります。
ただ、今の段階で口腔環境を整えておくことで、その後の矯正治療がスムーズになったり、治療の負担を減らせることも多いです。

よく分かりました。一度家族で相談してみます。

まとめ

M.Mさんのケースでは、

・顎の幅がやや狭く、将来的に永久歯が並ぶスペース不足によってガタガタした歯並びになる可能性があること
・口呼吸や舌の位置の影響により、上顎の成長が十分に促されず、歯列が狭くなっている可能性があること
・今の時期は、歯を無理に動かすだけではなく、「呼吸」や「舌の使い方」といった口腔機能を整えることが重要であること

という相談結果になりました。

今回の相談では、見た目としての「歯のガタつき」や「顎の狭さ」といったお悩みだけでなく、口呼吸や舌の位置が顎の成長や歯並びへ与える影響についても、詳しくご説明を行いました。

小児矯正では、単に歯をきれいに並べるだけではなく、成長期だからこそできる「顎の成長誘導」や「口腔機能の改善」がとても重要になります。特にM.Mさんのように、顎の成長途中で口呼吸や舌癖が関係しているケースでは、プレオルソのような機能的矯正装置を取り入れることで、将来的な歯並びや噛み合わせを良い方向へ導ける可能性があります。

また、永久歯への生え変わりのタイミングを見ながら適切な時期に矯正治療へ移行することで、より効率的で負担の少ない治療を目指すことができます。

「歯並びが悪くなりそう」「口がいつも開いている気がする」など、お子様のお口のことで気になることがあれば、ぜひ一度ご相談ください。お子様の成長に合わせた無理のない治療方法を、一緒に考えていきましょう。

この記事の監修者情報

吉田 尚起

日本矯正歯科学会認定医

院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。

自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。

歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。

〒560-0056 大阪府豊中市宮山町1丁目1−47

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