2026.4.13| 矯正相談集
「受け口気味でガタガタが気になる…」とご相談いただいたH.Tさん(13歳・女の子)のケース
「前歯のガタつきが気になる」「少し受け口っぽいのが心配」…思春期に入る頃、お口元や歯並びに対するお悩みがはっきりしてくる方も多くいらっしゃいます。
今回は、過去に小児矯正(プレオルソ)で受け口傾向の改善を行っていたものの、その後の歯並びの乱れをきっかけに来院された13歳の女の子のご相談をご紹介します。成長が落ち着いてきたタイミングでの矯正治療について、当院の考え方もあわせてお伝えします。
患者様情報
| 年齢 | 13歳 |
| 性別 | 女性 |
初診時の画像診断



受け口傾向の骨格と前歯の傾きが確認できます。
上下の歯並びにガタガタがあります。
ご相談のきっかけ
H.Tさんは、幼少期に受け口傾向に対してプレオルソで改善を試みていましたが、その後「前歯のガタつき」や「歯の中心のズレ」が気になり、再度矯正相談に来院されました。
身長の伸びも落ち着き、成長が緩やかになってきたタイミングで「今のうちにしっかり整えた方が良いのか」を確認したいというご希望でした。
患者様との実際のやり取り
はじめまして。今、一番気になっているところを教えていただけますか?
前歯がガタガタしているのと、ちょっと受け口っぽいのが気になっています。
そうですね、完全な受け口ではありませんが、骨格的に少し下顎が前に出ている傾向があります。その影響で、下の前歯が内側に倒れて、前歯のかみ合わせを保とうとしている状態です。
なるほど…。このままでも問題ないですか?
奥歯のかみ合わせ自体は比較的良好なので、大きな骨格的治療や外科手術は必要ないと考えています。ただし、前歯のガタつきや歯の傾きの乱れは自然に整うことはないため、矯正で整えてあげた方が良いですね。
どんな治療になりますか?
基本的には歯を抜かずに、歯列を整えていく治療になります。ガタガタな歯並びを整えながら、前歯の位置や傾きを改善していきます。
期間はどれくらいかかりますか?
平均的には約2年程度です。その後、歯並びを安定させるための保定期間が必要になります。
わかりました。検査まで行い、次回診断の予約をお願いします。
まとめ
H.Tさんのケースでは、
・「軽度の受け口傾向」と「前歯のガタつき(叢生)」に対して、抜歯を行わずに歯列と前歯の傾きを整える矯正治療が有効であること
・骨格的な大きなズレはないため、外科的介入ではなく歯の移動でバランスを整えることが可能であること
・下顎の前方傾向に対して、無理に前歯を引きすぎず自然な口元のバランスを維持することが重要であること
という相談結果になりました。
今回の相談では、見た目としての「前歯のガタつき」や「かみ合わせの違和感」といったお悩みだけでなく、現在の骨格バランスや歯の傾き、奥歯のかみ合わせの状態まで含めて総合的に評価を行いました。
また、過去に小児矯正で受け口傾向の改善を行っていることも踏まえ、現時点で外科的な治療が不要であること、そして歯の移動のみで十分に改善が見込めるケースであることについてもご説明しました。さらに、将来的な親知らずの影響や後戻りのリスクについても含め、長期的な安定性を見据えたご提案を行っています。
思春期の矯正では、単に歯を並べるだけでなく、骨格と歯のバランスを崩さずに整えることが非常に重要です。特にH.Tさんのように、骨格的なズレが大きくないケースでは、適切な矯正治療によって、自然で機能的なかみ合わせと見た目の改善を両立することが可能です。
歯並びやかみ合わせでお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。成長段階や現在の状態に合わせた、無理のない最適な治療方法を一緒に考えていきましょう。
この記事の監修者情報
吉田 尚起
日本矯正歯科学会認定医
院長である吉田なおきは、国立大阪大学歯学部、および同大学院にて矯正治療を専門に学び、博士号を取得。大学病院にて7年間にわたり研鑽を積み、300症例以上の矯正治療に携わってきました。
自身も歯並びのコンプレックスを克服した経験から、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや心身の健康を考えた治療を心がけています。
歯科医師全体の約3%しか取得していない日本矯正歯科学会認定医として、お子様から大人の方まで、未来の笑顔をサポートします。
